top of page

千葉県市川市立柏井小学校にて、ストレスとヨガ授業

更新日:5月9日


 この度、代表理事太田とがっこうヨガ会員元田とで、小学5・6年生へのヨガ授業を行いました。学年やクラスごとで雰囲気が異なり、それぞれの学びを深める機会となりました。


 日本の学校教育に、”マインドフルネスが馴染まない”と思っていらっしゃる先生は、とても多いのですが、五感を使う、ソーシャルエモーショナルラーニングである、人への優しさを学ぶというキーワードであれば、馴染みやすいように思います。事前の打ち合わせでは、ヨガやマインドフルネス、従来のストレスマネジメント授業のあり方を確認し、子どもへの支援のあり方や実態を把握させていただいてからがっこうヨガ授業の内容を検討します。ただ単純にヨガをする、というわけではありません。



 まずはじめに、担当の児童が昨年末に高学年に向けて行った心の悩みアンケートの発表をスライドを活用して行いました。大変興味深いことに、多くの研究からも指摘されているように、学年が上がることで悩みがある児童数が増え、悩みの内容としては、友達との人間関係ということが示されました。

 学校やクラスの状況を、先生も児童も俯瞰してグラフとして見てみることでなぜヨガ授業が必要なのか?の動機づけがなされました。「悩んでいるのは自分だけではない」「みんなも友だちについて悩んでいるのだ」と知ることも重要です。




○ストレスマネジメント授業

導入:

 スライドを活用しながら、チェックインとして、心の天気を質問しました。児童の皆様はしっかり聞いて頷いたり、周りの様子を伺いながら反応していました。続けて、「悩みがあるストレスがあることは良くないことだと思うか?」という質問には、多くの児童が挙手をしていました。やはり、<悩むこと>=<ダメなこと>と捉えている印象がありました。さらに、身体の調子が悪いときにはどうやって対処しているかな?と確認し、日常生活の自分のストレスコーピング(ストレス解消法)についての質問を行っていました。児童との会話のキャッチボールも見られ、意欲的な児童の表情に「心を掴んでいるな」といった状況でした。


印象的な内容: 

これからも人生においてストレスがなくならないことはないけれども、そのストレスとどのように仲良く付き合っていくかは自分で選択できることを、コップの中に水が半分入っている写真を見せながら説明されました。とてもわかりやすく大人でも聞いていてなるほどと思う内容だと思いました。



ヨガの実践:

・心の目・心の耳ゲーム 

・音のしっぽを聞くゲーム 

・呼吸を観察してみる 

・あなたはどれが好き? ヘビの呼吸 ハチの呼吸 

・股関節ほぐし

・電話のポーズ 

・体ジャンケン 

・ハッピーな呼吸 

・山のポーズ 

・ゆらゆらストップ 

・おじきした星のポーズ 

・ぬいぐるみのポーズ 

・英雄1のポーズ 

・ドラゴンの呼吸 

・英雄3〜ペアで英雄3のポーズ 

・ペアでイスのポーズ 

・一人でイスのポーズ 

・岩のポーズで休憩 

・コブラのポーズ 

・バッタのポーズ 

・仰向けでシャボン玉の呼吸法 

・音あつめメディテーション


児童の様子:

 5・6年生ともに話をよく聞いている子が多く、素晴らしかったです。

りたくなさそうな子、恥ずかしい子、本当は意見を言いたいけど言ってもよいのかなとためらっている子がいたので、個別に声をアシスタントとして対応させていただいたり、その子の近くでデモンストレーションをしたりしました。

 太田先生は、子どもたちが楽しく参加できるように、呼吸やポーズのインストラクションの中で、動きのイメージを膨らませるような問いかけ、身体のどこに効いているかな、自分に問いかけ、を重ねていました。また、自分の内側に目を向けられるような質問をされていました。バランスがとりづらい子、足の土台の安定感を感じられない子も、自分の身体がどこからどこまであるか、力のかけ方によりどんな風に変わるかなど今の自分の状態を感じられる要素を入れて工夫していたので、参加しやすい内容になっていました。


教員向け研修:

 放課後の少しの時間を頂戴し、研修という形で実践を他学年の先生も交えて行われました。先生方に対しては、今の業務量を増やさずに、マインドフルネス・ヨガをスムーズに取り入れられるようなご提案もさりげなくされていらっしゃいました。特に、がっこうヨガのYouTubeを取り入れても良いというのは、視覚的にもわかりやすく、子どもたちにとってもとても良いと感じました。また、さまざまな呼吸法を紹介し、授業中にも行いやすいというイメージを深められていました。加えて、意外と深層にある筋肉をつかう難しいヨガポーズを解剖学的な解説とともにお伝えし、若手の体力のある先生方がチャレンジする姿に、先生方も大いに盛り上がる場面がありました。

 授業中、姿勢を正すために体幹をつかうための動きの解説、骨盤の向きについて簡単に説明し、背骨をほぐすポーズを実践していただきました。実際、多くの学校で取り入れられている事例をご紹介したことで、質疑も多く出ていました。


 がっこうヨガを広げるためには、学校教育に貢献するという視点で、寄り添いながら提案していくことが大切だと感じました。



(レポート担当:がっこうヨガ 元田裕子)


 五感を使って教室移動する時のヒントはこちらから



 

子ども向けのヨガを深めたい方はぜひこちらから


オススメのがっこうヨガYoutubeはこちらから



 
 
 

Comments


bottom of page