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執筆者の写真gakkouyoga

大田区立入新井第四小学校におけるヨガ授業

更新日:10月7日

この度、がっこうヨガ会員川村香織がアシスタント2名とともに、

大田区立入新井第四小学校における「体育・健康教育授業地区公開講座」にて、


「感情とは何か、リラックス(落ち着く)状態について学び、ヨガの呼吸やポーズ、休息のポーズを体験する」


をテーマとしたがっこうヨガを実施致しました。




授業の概要は、以下の通りです。


導入:”ぴえん”の表情クッションを見て気持ちを表す言葉を挙げ、意見交換する

どのような場面でどのような感情が湧き起こるのか、想起させ、身体意識と感情のつながりをもたせる

ウォーミングアップとして、ヨガゲーム(ゆらゆらストップ)を行う


展開:ロウソクの呼吸、ハッピーな呼吸〜ペアポーズなどの実施


ふりかえり:ヨガの活用についてふりかえり











○子どもの様子


全体的に、集中して参加しており、素晴らしいと思いました。一方で、ヨガに対する意欲が低いタイプがおり、その児童の近くでアシスタントさせていただきました。特に、猫のポーズでは、背骨を丸める動きが難しい様子でした。もともと猫背で姿勢を変えることの経験が少ないのかもしれません。目を閉じて集中するなど、できることは積極的に行なっていました。アジャストメントすると、丸くなることや反る動作ができており、褒めると嬉しそうにする児童が多くいました。

 印象的だったのは、下向きの犬のポーズが上手くできない児童や保護者の方が多かった点です。集団で輪になって木のポーズを取る場面では、とても盛り上がり、自分も中に入り、楽しむことができました。

 特に、呼吸と共に皆で手を上げた時の一体感からの喜びを感じました。

最後のリラックスの仰向けでの休息のポーズ。特に、男子側を観察したところ、

しっかり目を閉じ先生の言葉に耳を傾ける子と周りとじゃれ合ったり、ちょっかい出したり喧嘩したりと様々な反応が見受けられました。

「笑ってる自分がいるね。友達に触ってちょっかい出す子には、触りたいんだね、こちらは触られたくない様子だね」などと、客観的に本人が行なっている様子に気づくような声かけをすると、ハッとして気になる行動を自らやめる子供の反応がありました。

 また、授業中に仰向けて寝れることが嬉しそうな子も多く見受けられました。

5年生という高学年であるため、ヨガをする効果などの説明もしっかりと組み込まれていてとても充実して授業でした。


 環境面として、ヨガマットはなかったけれど、体育のマットを活用しており、とても良いと思いました。片づけを積極的に行なっていたところも印象的でした。


(レポート担当 がっこうヨガ会員 倉田)



○がっこうヨガの効果の観点から


 全体を通して、ヨガを通じて子どもたちが自己表現や他者との関わりを深め、心身の成長を促している様子が非常に印象的でした。子どもたちがのびのびと楽しんで学べる環境を提供することの大切さを改めて感じました。特に、ヨガを通じて子どもたちが心身のリラックスや協力の楽しさを実感する瞬間に立ち会うことができ、とても感動しました。

 

 具体的には、以下の5つの点が大きな学びとなりました。


1. 積極的な参加


 ヨガに対して積極的に参加している子どもたちの姿がとても印象的でした。例えば、最初は恥ずかしがり屋だった子が、後半には自らポーズに挑戦する様子が見られました。ある子は、友達と一緒にポーズをとりながら、楽しそうに笑顔を見せ、「これ、楽しい!」と自然に言葉にしていました。このような積極的な姿勢は、自己表現の場としてのヨガの効果を物語っており、自己肯定感の向上や心の成長に寄与しています。


2. 感情の認識と表現


 表情クッションを使った活動では、子どもたちが自分の感情を認識し、それを言葉や表情で表現する姿が見られました。ある子は「今、ちょっとドキドキしてる」と正直に話し、その後、ヨガの呼吸法を取り入れることで、徐々に落ち着きを取り戻していく様子が見られました。このプロセスは、感情認識やコミュニケーション能力の向上に繋がり、心理的な成長を促します。保護者の方々からも、「家庭での感情表現の参考になりました」という声が寄せられており、親子の関わりのヒントになると思います。


3. 社会性の発展

 

 ペアポーズやグループ活動では、最初は少しはにかんでいた子どもたちが、次第に互いに協力し合う様子が見られました。特に、友だち同士が顔を見合わせて嬉しそうに笑い合いながら、息を合わせてポーズをとる姿は心温まるものでした。このような協力を通じて築かれる信頼関係は、子どもたちの社会的スキルの向上に大きく貢献し、今後の人間関係にも良い影響を与えるでしょう。


4. 身体意識と自己調整


 ヨガを通じて、子どもたちは自身の身体に対する意識を高めていることが感じられました。最初はソワソワして集中しづらかった子どもが、後半になると前をしっかりと見て真剣にポーズに取り組む姿が印象的でした。呼吸に合わせた動きや、静かなリラクゼーションの時間を通じて、自己調整能力やストレス管理のスキルを身につけている様子が伺えます。こうしたスキルは、日常生活や学校生活でも役立つことでしょう。


5. リラックスの重要性


 クールダウンの時間になると、子どもたちは自然とリラックスし、心地よさを感じている様子が見受けられました。ある子どもが「体を伸ばして気持ちよかった」と嬉しそうに言ったり、最後には笑顔がいっぱいのリラックスした表情で授業を終える場面が印象的でした。保護者の皆さまからも「リラックス法を知る良い機会になった」「子どもと一緒に家でも出来そう」といった感想があり、心身を整える時間の大切さを共有することができました。


 このように、ヨガを通じて子どもたちの心身の成長をサポートできる環境づくりを続けていくことが、今後も重要だと感じています。子どもたち一人ひとりのペースに合わせ、無理なく楽しめる時間を提供していきたいと思います。



(レポート担当 がっこうヨガ会員 岡部)






 大田区入新井第四小学校では、2023年度も実施させていただき、

(過去のレポートはこちらから)来年度もぜひとのお声を頂戴しております。小学5年は、第二次性徴の時期であり、心と体のつながりを学ぶ大変貴重な機会に「がっこうヨガ」を選択していただきましたことはとても重要なことです。


 今後も継続して実践が積み重なることに感謝したいと思います。



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※授業の指導案については、会員川村と代表理事太田による共同作成であり、アシスタントになると実際に指導案を贈呈しております。


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