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特別支援学級・自立活動へヨガ導入をめざして

更新日:2023年6月15日




がっこうヨガ推進委員会では、特別な配慮を要する子どもたちへのヨガのあり方を研究しております。


いわゆるASD ・ADHDといった神経発達症の子どもたちや


運動習慣がないか、運動の不得手なタイプの子どもたち、

なかなか運動に気持ちが向かないタイプの子どもたちへのヨガ導入は


運動療法の視点や子どもたちの心理へ寄り添う方法など、工夫や配慮が望ましいです。



実際の導入の様子


指導案の一部となります(当日はこれらの呼吸ポーズを軽減法やT2と協力して実施しました)

学習活動

指導上の留意点 

導入

心の信号機 ヨガゲーム「ゆらゆらストップ」

イラストへの注目を促す音当てゲームを実施する・各自に意見を述べてもらう

展開

ハッピーな呼吸 もしくは ロケットの呼吸 星のポーズ 三角のポーズ カエルのポーズ 山のポーズ 木のポーズ ぬいぐるみのポーズ ねことうしのポーズ 下向きの犬のポーズ 屋根のポーズ (ペアポーズ) 英雄3のポーズ 岩のポーズ スフィンクスのポーズ(ヘビの呼吸) ねじりのポーズ 休息のポーズ (風船の呼吸)

人と比べずにどこまでどのように伸ばしてみるか?右と左の違いを感じているか?など、適宜、声をかけていく



速く動いた時とゆったり動いた時との体の感覚や心の変化に意識を向けるよう促す


努力を要する児童(ダウン症児)に関しては壁を使ったヨガポーズの教示を行い、チャレンジさせる



呼吸のタイミングに合わせて動くことが不得手なため、動きが止まった場面やポーズの切り替え時に、深呼吸を促す


集中が途切れないように、曲げる場所、筋肉を使う部位をマッサージするような触り方で触ってもらい、意識を向けさせる


音を出す呼吸法を行うことで吐く息に意識を向けやすくする


お腹の上に手を置いて、どこが膨らんでいるか意識させる


ふりかえり

​好きな呼吸・ポーズを見つける

担任が挙手した児童の名前を呼ぶ



(※スマホでご覧になる方は右にスワイプすると表が全て見られます)



※教員向け研修では、行ったヨガの解説と効果の確認、基本の立位と立位前屈を見直す時間をたっぷり取りました。




アシスタントとして参加くださったがっこうヨガ会員のレポートです。

会員の皆様と<がっこうヨガ>としての指導のあり方を意見交換できたこともとても貴重な体験でした。


レポート1

・先生の言葉がけがシンプルかつ端的だったのと、子どもたちに答えさせたりチャレンジさせたり、または選択してもらうといった場面が多々あって子どもたちの興味を惹き続けるためのスキルはたくさん必要だな、と感じました。

例えば、最初の信号の色を答えさせて色と動作をつなげる認識を伝える場面や、それをもとに次は何色の信号だろう?とワクワクさせるような間がとても印象的で場がまとまる感覚がありました。


・音を利用した区切りの合図がとても効果的で自然と子供達が応じていたのに驚きました。

言語指示が難しい子どもにも効果的だろうなぁと思いました。


・コブラのポーズのとき、先生が「うつ伏せで寝ましょう」とインストラクションをした際、膝を曲げている子どもがいたのですが、その後の上半身を持ち上げる動きを考えて膝をのばそうね〜と言って軽く促したのですが、あとからその子がなにか苦手な動きがあったからその態勢だったのかな・・とふと考えてしまいました。

ひとこと言葉掛けのときの言葉選びを「伸ばせそう?」など、伺う言葉にすべきだったのかな、と悩むところです。


・わたし自身も正解を探ろうとする思考の癖、思い込みにも今回気付きました。

その人の中に正解はある、という点はわたしも改めて意識しようと思います。



レポート2

「心の信号機」の紹介では、

子どもたちに交通信号機について質問することで、双方向のコミュニケーションが自然に発生し、子どもたちの参加しようとする意欲がより刺激されたように思いました。また、導入部で行なった信号機の機能の再確認が、以降のクラスの統制に有効に活用された

ように感じました。この導入部が参加者のアセスメントの意図があったこと、信号機で静と動を表わせること(陰と陽、つまりHathaヨガ)は、授業を主として担当した太田先生に教えてもらうまで気づくことができませんでした。


自分がヨガの授業を行うとしたら、

純粋で真っ直ぐな子どもたちの目をきちんと見ながら話ができるか。

明るく大きな声で、分かりやすく話すことができるか。

緊張が子どもたちに伝わってしまわないよう、自然体で振る舞うことができるか。

などがまず最初に乗り越えるべき課題だな感じました。



レポート3

人と比べてしまう様子が高学年にみられるので指導員とアシスタントが

”よい”というジェスチャーでサポートしました

下半身の安定が難しい子どもたちが、”注意の集中へサポートがある中で出来た”ところが印象に残りました

また、講師のポーズに親しみを感じる、気持ちや行動の切り替えを体感して日常につなげるところが印象的でした


ペアポーズ屋根のポーズでは、壁など利用するのも良いのではないかと思いました。

ドラゴンの呼吸では、発散かつ集中、集団のまとまりを促進させていたので楽しかったです。

また、後半の木のポーズにいたるまでに自信がついていくような変化があり、それぞれの木ができたという達成感に満たされていた表情がありました。



まとめ


学校教育の中で、子どもたちへ届けたい先生方の想いを受け取って、ヨガ授業の中に盛り込んでいくために、ヨガの面白さを丁寧に先生方へ解説しつつ、子どもたちへ安全に届ける必要があります。


ヨガは良さそうという考えだけでなく、子どもの実態に合わせた指導のあり方を先生方と共に作り上げていくために、学びは必須と考えています






特別支援学校・特別支援学級へのヨガ導入を考えておられる方

放課後等デイサービスへのヨガ導入を考えておられる方は

こちらの研修(LIVE配信)も参考にして下さい。


なお、「発達サポートヨガ講座 2日間」は

8月26日・27日10時から16時で開催します(お昼休憩あり)。


実際のデモクラス や子どもたちへの配慮と工夫を学んでいきます。

ご参加された方と

さらにASD ・ADHDといった神経発達症の子どもたちや

運動習慣がないか、運動の不得手なタイプの子どもたち、

なかなか運動に気持ちが向かないタイプの子どもたちへのヨガを深めていきたいです。


申し込みはこちら。





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